東京郊外のベットタウンの駅から徒歩15分程度で、この様な自然を思う存分満喫できる場所も今の時代は大変珍しいものとなりました。雑木林の中を散歩していると木々の間から時より顔を出す太陽の日差しと通り抜ける優しい風にここが近所である事すら忘れてしまいます。当然ながら個々の楽しみ方は、晴れの日だけではなく、雨の日の散策ならば、さつきやめいの気分も味わうことができるかもしれません。
この八国山の尾根道東端には、将軍塚があり鎌倉攻めの道中、新田義貞がここに陣を置いたとと伝えられています。ここから南に山を下りた付近に、挙兵した新田義貞と桜田貞国率いる鎌倉幕府軍による戦いがあった久米川古戦場があります。
今は、住宅地の中の公園に当時の痕跡を記した碑が設置されています。
また、おおぞら広場やほっこり広場から見ることのできる新山手病院は、映画「となりのトトロ」で、さつきとめいのお母さんが療養生活を送っている七国山病院のモデルと言われいています。時代背景からお母さんの病気は、結核とする説があるので、新山手病院の隣にある東京白十字病院とマージした設定なのかもしれません。東京白十字病院は、結核治療を目的とした村山療養園として誕生しています。
八国山緑地を訪れる際は、自然を満喫するだけでなく、映画の世界観や歴史など様々な角度から想像を膨らまし、お散歩されるのも良いかと思います。